補充営業のポイント

補充営業・・・出来る限り、効率的、正確に対応する。

補充営業は売上の基盤です。中間財・中間流通商社では、
この日々の補充品(継続納品商品・サービス)の販売が売り上げの大半(概ね80%でしょう)です。
また、提案営業で納入出来得た商品も、それが継続される時が一番収益が上がりますのが
・・・ただ、その商品も、いつかは補充商品と成りますが
・・・この補充商品は最初は提案で取引を獲得しても、いつかは競合が同様の商品で攻めて来ます。
それが故に常に提案の情報を作らなければ成らないのです。
 
補充商品は価格競争が激しく収益性が厳しい事が多いです。
かと云って、その取り引きが成立しないと売上が上がりません。
しかし、低収益では経費倒れになります。
そこでポイントになるのが、取り引き毎の粗利なのですが、どの様に判断すべきなのか?
・・・あくまで参考指標として、示させて頂きます。
 
下図の様な事例です・・・
顧客からの、ある商品の問合せ~見積り依頼のケースです。
顧客からの問合せは、概ね購買する数量と、価格交渉です。
・・・①仮に受注出来そうな価格を算段したとして
・・・②通常、会社における固定費があります。
・・・③その取引受注の為の直接掛かる費用~運賃等です。
 
①-(②+③)=④・・・④の金額が一定価額以上なら、
粗利率の関係なく「取り」に行く!が正解です。
粗利は率で管理しながらも額で判断するものです。
この場合、ある程度の数量が見込める場合は、粗利率が低くてもトータルの額が重要です。
但し!・・・②の費用が一定=ものすごく手間が掛かる等では無い!
③が許容範囲で在る事です。
 
機会費用とは、難しい言い回しは置いて「それを行う事に発生する費用です。」
・・・会社の場合は基本営業固定費になります。
その引き合いがあろうが無かろうが固定費は掛かってきます。
その引き合いに対応する費用は極端に言えば「一定」です。
もう少し解りやすく言いますと、ある営業スタッフが、その引き合い対応していても、
どこかで寝ていても費用は一定です。
 
では②の機会費用はどうやって算出するの??になろうかと思いまずが、
これも出来る限り単純に、会社の経費(販管費)を従業員数の総終業時間数で除した数値
・・・10人で、1日8時間で、月の修行日数が25日なら、10×8×25=2000時間
これも仮に・・・販管費計が1か月1000万円としたら(仮にですよ!)
10,000,000円÷2000時間=5000円

②の計算は、これを基準に1取り引きに、どの程度費用が掛かるか?予め設定しておくことです。
1取り引きあたりの時間計算は、月間に平均して、どのくらいの取引数があるか?2000時間を、
その数字で除したら出ます。
これは月々で変動しますが、一応把握しておくべきです。
・・・実は、この手法はABM(活動基準管理)と云って、もっと複雑な手法があるのですが、あくまで目安としてお考え下さい。
 
気を付けて頂きたいのは、引き合いの数が多くて、はりきって受注したはいいが、
社員総出で出荷の為に残業した!は、直接費用が上がりますので。
売上が多くても、儲け無し!・・・です。
 
・・・ただ、それでも受注するか?どうか?は、別の判断です。
新規先でこの後挽回出来る!長い事滞留していた在庫が捌ける!・・・それはそれで意義はあります。
・・・等は、マネージャーのジャッジですので・・・
だから情報共有は重要なのです。
 
③の直接費用とは、その引き合いを処理するのに掛かる直接な費用
・・・例えば出荷コストとか、運賃とか、伝票処理費用です。
これは簡単に出ると思います。
 
粗利重視と云っていますが、稼ぐのは額です!率ではありません。
率が高いのに越した事はありませんが、機会費用が一定ならば額を獲りに行く!・・・です。
その基準はルールとしてお持ち頂くのが良いかと思います。
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